オオムラサキproject

オオムラサキは、日本の国蝶であり、とても美しい蝶ですが、凖絶滅危惧種に指定さています。私は、丹波篠山の里山に国蝶オオムラサキが舞う姿を取り戻し、次世代に繋げていく為、2018年より、本格的に、オオムラサキの飼育、繁殖に努めていきます。
PS: 私は「兵庫丹波オオムラサキの会」に属しております。


オオムラサキ♂        2018/6/23 丹波の森公苑・飼育ケージ内で撮影したものです。

2017年3月:オオムラサキ幼虫の食樹エノキ3本を、篠山の庭に植える。

5月に入り一気に若葉が繁ってきた、先ず第一歩を踏み出した感じ。


幼虫が鳥、昆虫等に食べられるのを避ける為の網を被せたケージが7月に完成。
やっと体制が整ってきたが、タイミングが悪く今年は 活かせず。  2018年春より幼虫を確保し本格的飼育に取り組みます 。


2018/3/31丹波の森公苑様より越冬幼虫譲っていただき、エノキの根元に置く。
エノキの枯葉の裏に引っ付いており、葉が茂り出すのを待って木を登り出す。


2018/4/13 何の為のケージか誰にでも分かるように、看板を立てました。
これで怪しまれる心配解消、看板倒れにならない様頑張ります。


2018/4/21 幼虫の食樹エノキもやっと葉をつけ始めた。


2018/4/26日 木の根元の枯葉にくっついていた越冬幼虫(4令)が全数行方不明になり、虫にやられたかと心配したが、どこからか現われ、木を登り、若葉にたどり着いた。


葉を食べ始めて間もなく、体は葉の色に変色。
自然の不思議に触れて幸せ!


2018/5/18日 葉っぱより大きく立派になった5令幼虫にビックリ。
現在7匹の幼虫確認、バリバリ食べるので、葉がなくなりそう。
ゲージの外に予備に植えたエノキに簡易の網を被せ、疎開させるか様子見中。
来週はオオムラサキ成虫用のえさ場を作るつもりです。


2018/5/25日 ケージ内のエノキはいよいよ丸坊主。小さい命を救う為、半徹夜で慣れない針、糸を使いメッシュの袋を作り、外のエノキを包み、餓死寸前の幼虫を疎開させた。これで何日持つかな。


2018/5/26日 疎開先は、葉も少なく、狭く、日が当たり暑すぎて幼虫は熱中症気味。
黒い紗で覆ったが、後は運を天に任そう。


全滅も覚悟したオオムラサキの幼虫は、手を尽くした甲斐あって全7匹生き残り、6/7日現在その内3匹がサナギに。両側の葉っぱと見間違えそうなサナギは見つけるのに時間が掛かった。

2018/6/14日、サナギ5匹になり、後の2匹も大丈夫そう。この調子では、2~3週間でサナギから蝶への羽化が始る。
蝶はクヌギ類の樹液を吸い生育する為、ペットボトルに水、カルピス、酒を入れて発酵させた人工樹液を作った。


多くの穴を明けた皮付きバナナを、皿で作った餌台に置き、人工樹液を掛け、それを網で覆う。 蝶は網にとまって樹液を吸うのである。
後は交尾して卵をエノキの葉に産んでくれれば、繁殖の循環が成立するのだが、中高と、生物研究会に入っていた蝶好き男のロマン叶いそう。


2018/6/21日、ついに待ちに待った羽化した美しい♂蝶発見。弱って落ちていたのを餌台に乗せたが、仲間が羽化するまで頑張って欲しい。
自然の素晴らしさを間近に見て感動!
翌日、悲しいかな動かなくなりました。思いのこもった初羽化の蝶の為、展翅
して標本箱に入れ、弔ってあげる事にいたしました。


これは抜け殻のサナギ、羽化する瞬間に立ち会いたいものだ。
なんと残りのも全てサナギとなった、しばらくワクワクドキドキが続きそう。


2018/6/28日 今日はメスが2頭羽化してケージ内を飛び回っております。
メスは地味な羽だがオスの1.5倍位大きく、音が聞こえる程力強く羽ばたきます。人類は逆で良かった!
後♂♀揃えばエノキの葉への産卵も期待できそう。


余談だが、飼育している訳でもないのに、クワガタが勝手に同居者に加わって来た。 仲良く頼むよ。


元気なメスは時々私のこだわりえさ場に来て人工樹液を吸ってくれる。
巻いた口吻を伸ばし、バナナに割り箸等で空けた穴に突き刺して吸うのだが、
近寄ると逃げるし、やっと撮らせてくれた。


2018/7/12日 羽化したオオムラサキは、豪雨にも耐え3頭の♀だけ生き残っていた。
そこで丹波の森公苑様に無理を言い、♂2頭を譲っていただいたが、縄張り争いと、今回の大雨に叩かれボロボロである。


早速我がケージに放すと、自慢のエサ場で♂♀仲良く人工樹液での昼食。
元気で大きな♀は、ボロボロで小さな♂と協力してエノキの葉っぱに卵産んでくれる事を祈る。


2018/7/13日 なんと、一対が早速交尾しているやないですか。
♂は交尾してから精子を作るので、数時間から一日このままらしい。いよいよ産卵も夢ではなさそう!


週4日間は伊丹の家に帰り面倒見れないので、樹液をペットボトルに入れ逆さまにサイフォン式で凌いだ。


2018/7/19日 人工樹液の効果あり、3頭が元気に飛び回っており、葉っぱに産み付けられた卵100個以上発見。周りのご協力のお陰もあり、ここまでは大成功。


卵や幼虫は、アリにやられ易い。エノキの周りに置いた蟻退治薬、プラケースには薬が入っており、アリが巣に持ち帰り、皆と分けて食べ、可愛そうだがアリ全滅。
ここまで来ると、楽天家の私も慎重家に変身しそう。


2018/7/21日 ケージの中はいよいよこの♀1頭のみとなった。
私が当分来れなくなるので、新しいバナナや樹液をしっかりセットした。
高く飛べないのか、寂しいのか、私にやたらと止まりにくる。
これが最後の様な予感がする、愛おしい・・・


2018/8/4日 卵から孵った幼虫をちらほら見る事が出来る。
アリやクモにやられたのか、今のところ5匹位。元気に育って欲しい。
2カ月以上ケージ内で生き残った最後の♀は、今日森に放ってあげた。
ロケットの様に一気に高く遠くに飛び去った、良く頑張った、有難う!


2019/01/25  昨年はケージ内のエノキでは足らず、網を被せた外の木に幼虫を疎開させたり、大変苦労した。そこで、外のエノキをケージ内に移植する為に掘り起こし、                                                                           


ケージ内に2本植えて、計3本となった。
これで、今年は幼虫がすくすく育つ事を祈る。

2019/5/9  初飼育の昨年では、残念ながら我がケージ内で越冬幼虫まで育たなかった為、今年はあるところまで育った幼虫12匹を譲っていただき、ケージ内のエノキに放った。今年は、どこもエノキの生育が悪く、大変苦労されておられる様ですが、我がエノキは元気に沢山の葉を付けている。これから順調に大きく育ち、サナギになり、元気に羽化した成虫を放蝶会に持っていける様頑張りたいと思います。

オオムラサキの飼育ケージの入り口は、中のエノキが蒸れないようにシーズンオフは開き放しにしており、同じ食樹のテング蝶の幼虫がケージ内のエノキから30匹も見つかった。
それらをケージ外のエノキに移してやるのだが、これは、ケージ内から外のエノキに移してやったテング蝶の幼虫。


2019/06/08 幼虫の数が減っている筈、もうサナギになっているのも見つかった。
下の3枚の葉の真ん中はサナギ、自然の不思議が凝縮された姿である。                                
そろそろ成虫用の人工樹液と餌台の準備をしよう。

2019/6/15  サナギになって2週間が過ぎた、羽化が近い。
昨年作った餌台をセット、人工樹液とバナナも。2年目は手際が良くなった。

2019/06/20  3匹(♂1♀2)が無事羽化していた。サナギ2匹、幼虫4匹確認。
ケージ内の雑多な虫退治も横着出来ない。先程も襲ってきた虫を払おうと、サナギが振動しているのを発見、取りついた虫退治して事無きを得た。
それにしても、♂の迫力が無い。♀に追い払われて隅でショボン、交尾して卵産むまでの道のりは遠そう。人間と同じ草食系の真似するな!

2019/07/20  今年はサナギから10匹全て羽化し、現在4匹がゲージ内を飛んでいる。
産卵場所は、なんと羽化後の空サナギが付いているエノキの葉に産み落とされているのが見つかった。おまけにサナギにも1ケ付いているのも不思議である。300ケ程の卵を予定していたが、他には発見出来ず。後少しの間、孵化と産卵に期待して、観察を続けます。

2019/7/8日のブログをご覧下さい。当方よりオオムラサキ成虫1匹提供した放蝶会は盛況でした。

2019/08/01 残念な報告です。結果として、卵は上の写真の分だけで寂しい限りです。
又、だらだらと羽化する状態で、♂♀揃って元気に揃う時期が少なく、卵も少なく、無精卵ばかりで、孵化も0で終わりました。今年は、ケージ内にエノキも増やし、蟻退治、人工樹液準備等余裕を持って進めてまいりましたが、もう一歩及びませんでした。その原因を私なりに整理して、次年に生かすつもりです。
丹波の森公苑様はじめ、協力いただいた方々に、良い結果で報いられる様、研究を続ける所存ですので、今後ともご指導宜しくお願い申し上げます。


2020/05/21 今年は2月より、コロナウイルスが国内外で猛威を振るい、外出制限等の各種規制で身動き出来なかったが、やっと収束に向かい、本日緊急事態が解除された。そこで、今年もオオムラサキの飼育、繁殖に注力すべく、丹波の森公苑様より、幼虫を譲っていただき、早速飼育ケージ内のエノキに放った。

飼育ケージ内のエノキも葉を一杯付けて、受け入れ準備万端である。

譲っていただいた11頭の内、これが一番大きい幼虫である。後一週間もすると、サナギになるかも。

2020/06/05
運よく終齢幼虫から蛹になるところを観察する事が出来た。

長い体がいよいよ丸く色も薄くなり、葉の裏に台座を作り、頭を下にして、お尻を台座にくっつける。

そうして、お尻でぶらさがる。頭から脱皮して行き、お尻に溜まった皮を、一瞬お尻を離し、脱いだ皮を落とすのだが、その瞬間を見れず残念。

あっという間に、葉っぱと見間違いそうなサナギに変身。自然の不思議に感動!

2020/06/19
今年の第一号羽化、♂のかわいらしい個体だが、マーク洩れのサナギから羽化したみたいで、余計嬉しい。さっそく準備していた人工樹液をケージ内にセットした。                                

2020/06/25
サナギから、羽化したところに出くわした。色といい、姿といい、神々しい。

飛んで、先ず最初に停まったところが、私のズボン。挨拶してくれた様で、可愛らしい。立派な♀である。これでケージ内は、♂5頭、♀2頭、計7頭の3密状態である。

左♂、右♀のお見合い中、先ずは頭付き合わせて相性が良いか確かめているみたい。                    

交尾中のカップルも見られる様になった、普通10時間以上このまま。ご苦労様!                    

今年は幼虫11頭中、10頭が羽化し、全頭元気に我が人工樹液を愛飲してくれている。                   

♂7頭、♀4頭の内、4組がめでたく交尾に成功したのを確認。産卵が期待出来る。                        

所々に産まれた卵発見、でも今年は、エノキワタアブラムシが異常発生、葉が黒ずんできた。又、その蜜を求めての蟻が多く、エノキの幹を粘着剤でカバーしても、連日の雨で効果無し。蟻との知恵比べが続く。                      

2020/07/18
例年ならこの時期、丹波の森公苑で子供たち200人以上集まり、オオムラサキの放蝶会を行う。しかし今年はコロナで中止となり、私の地域は子供が居なく、我がゲージでは、私だけで、しっとりと放蝶会を執り行った。残った8頭を森に放ち、暫し自然を謳歌してくれることを祈る。頭の上方に飛び出たところの蝶が見える。                                                    


2021/04/02
昨年は、10頭の成虫が揃い、産卵もあったが、エノキの木全体に、エノキワタアブラムシが異常発生。又、その蜜を求めて、蟻も大量に集まり、エノキの葉は黒く変色、オオムラサキの卵も、蟻にやられたのか、消えてしまいました。
その酷い状態を見て、孵化幼虫0、よって木の根元の枯葉で越冬する四齢幼虫も0と諦めておりました。
殺虫剤も使えず、今年のエノキワタアブラムシの発生も避けられず、プロジェクト存続の危機に直面しておりました。
ところが、エノキの葉に付く、五齢の幼虫3頭発見! 嬉しいというより、ビックリ奇跡が起きたとしか思えない。
オオムラサキの飼育に取り組んでから、これで、四齢から五齢幼虫が、初めて繋がり、オオムラサキの一生を我がケージで達成し、
自己繁殖の希望が湧いて来た感激の瞬間でした。自然界の生命力に敬意を表したい!


2021/06/26
今年のオオムラサキ飼育は、昨年に倍するエノキワタアブラムシの大量発生を阻止出来ず、最終的に、羽化出来たのは、残念ながら、♀1頭にとどまりました。詳細は2021/06/26日付けのブログ「オオムラサキ奇跡の一頭」をご覧下さい。

2021/07/17
今年は、♀1頭止まりと、投稿させていただきましたが、なんと、この厳しい環境の中、あと、2頭の♀の成虫が羽化しておりました。人口樹液で2週間、元気が無くなってきたので、今日最後の1頭を、森に向け、放蝶致しました。
自然の中で、元気に相手を見つけてくれる事を祈る。                                     

なかなか、大きく、元気な♀である。
放してあげたが、あまり飛べなく、木の葉に止まらせ、元気になるのを待ったが、やっと森に消えた。


2022/05/20
昨年は異常発生したエノキワタアブラムシの為、羽化3頭のみ。エノキも半枯れ状態で再生危ぶまれたが、思い切った剪定が功を奏したのか青々とした葉が茂ってきた。そこで丹波の拠点にお願いして幼虫を分けていただく事にした。                                                 
                                                            
虫籠に入れて持って帰った12頭の幼虫。                                      
                                                             
1頭ずつ大事にケージ内のエノキに移す。                                             
                                                          
ほとんどが5令幼虫だが顔がなんとも愛らしい!  みんな元気に育ってくれる事をいのる。
2011/05/28
幼虫の確認中に直ぐ隣にサナギ発見。サナギの方が見つけ難いので幼虫のお蔭、こんな仲良く並んでいるシーン初めて、ビックリするやら感動するやら!
早速人工樹液の準備をしたが、今回は蜂蜜を初めて使ってみた。一週間熟成させて餌台にセットする予定です。 
                                                        
2022/06/09
今年は大きいアリが多く、エノキの枝葉に目立つ様になってきた。そこで粘着側を外にしてエノキの幹を巻いた。大きいアリは何とか乗り越えてしまうが、敬遠して木を登るアリは一気に少なくなった。
但し粘着効果は一日くらいで薄れ、毎日のテープ交換が必要である。                                  
                                                           
幼虫を見つけるには食べられて欠けている葉がサインとなるが、今年の幼虫は食欲が乏しく体も小さいので見つけるのに苦労する。それでも幼虫4頭、サナギ2頭を確認出来た。                               
                                                             
葉に大きいアリがいたので指で払い落すと、葉がブルブル震えるのでビックリ。サナギは危険を感じると身を捩らせて防御するので見つける事が出来たが、この擬態は見事である。                                                          
                                                                         
                                                                       
2022/06/18
大中小アリの猛攻を出来る限り防いだ甲斐あってか初羽化の♂発見、弱っているので餌場まで誘導。     
                                                                 
バナナの穴には気が付かず、皿の底の人工樹液を口吻を伸ばし5分程吸っていた。元気になってケージ内を飛び回って欲しい。

2022/06/25
アリは大アリが少なくなった代わりに小アリが一気に増えてきた。ワタアブラムシの増殖と一致している様で要注意。そこでケージの中でエノキを昇り降りするアリを手で退治、粘着テープも張り替え
、飛び始めたワタアブラムシは目の細かい捕虫網で捕獲、こんな地味な作業を毎日3時間。
オオムラサキの様子は、幼虫3頭、サナギ4頭、成虫♂2頭が確認出来たが、7月3日の丹波の森公苑放蝶会には元気な蝶を応援持参したい。

2022/07/16
成虫♂2頭はお互いの縄張り争いもあり翅はボロボロ、残念ながら放蝶会には持って行けなかった。
内1頭は7/7日地面で亡くなっているのが見つかり、現在7/7日に羽化した小さい♀1頭とボロボロの
♂1頭のみとなった。他は全てサナギになったが、羽化時アリに襲われたのか殻を破りかけた状態で亡くなっていた。早くよりアリとワタアブラムシ対策は講じたつもりだが、薬品が使えない中、体で頑張るには限界があった。この経験を学びとして次回に活かせたらと思う次第です。
寂しいですが、残った2頭は21日には庭で放蝶するつもりです。

2022/12/10
昨年からエノキワタアブラムシに葉を、今年はカミキリムシに幹内を痛められエノキは半枯れ状態。
木を切り倒して飼育を諦めようと思ったが、あと2年殺虫剤注入や思い切った剪定でエノキ再生を期す事とした。オオムラサキの舞う里山を取り戻したいものネ! 

2023/04/29
エノキは幹以外はほとんど枯れてしまい、昨年末には再生不可能と思われる枝は切り取りました。
現在は上の方には芽が出てきており、エノキの強さを実感しております。
このまま5~6年経てばオオムラサキ飼育可能になるかも・・・

                   
                                                                                                                           

昨年末枝をカットする前のエノキ、幹の内部はカミキリムシの幼虫に食い荒らされ空洞となっている。  
                                                                                                                 
                                                        

昨年末殺虫剤をカミキリムシの開けた穴からノズルで注入、枝カット後この4月末には幹や枝から出芽しており、今後どこまで再生出来るか観察していきたいと思っております。
                            
                                                      

2023/06/20
7カ月前に思い切り払った枝幹より芽枝が伸び、一気に青々とした葉が茂り出した。
エノキの生命力恐るべし、この勢いなら来年からオオムラサキ飼育を再開出来そう。
エノキ共々粘り強く頑張ってリベンジしていきますので応援宜しく!

2024/06/30 エノキが元気を取り戻してくれたら今年から又オオムラサキ飼育再開する予定でしたが、エノキ綿アブラムシとカミキリムシによるダメージが大きく、木に以前ほどの勢いが無く、泣く泣く今年は諦めて、ゲージ入口のシャッターを開けたままにして風通しを良くし、蒸れによる樹勢衰えを防止する等の対策を講じて回復してくれるのを待っているところです。
本日は「兵庫丹波オオムラサキの会」の総会と「オオムラサキの放蝶会」が丹波の森公苑で催されましたが、残念ながら放蝶会に当方より応援提供の蝶は無く、総会のみ出席させていただきました。                
                                                                 

オオムラサキ飼育の拠点の「丹波の森公苑」の建物で、午前中は2Fでの総会に参加させていただきました。この周りの広い敷地には、オオムラサキ幼虫の食樹であるエノキが多く植わっており、成虫の餌資源となる樹液が滲み出るクヌギやコナラも多く見ることができます。                                  
                                                                                                  

総会では前年度の報告と今年度の計画が承認され、続いて記念講演として写真右の2テーマのユニークな発表があった。                                                          
                                                                 

講演会の一つは「ナラ枯れ対策とオオムラサキ」、最近成虫の餌となる樹液の出るナラやクヌギの木がキクイムシに大量に枯らされる事例が蔓延し、そのメカニズムと対策の話から、対象療法だけでは壊滅的な事態に陥る危機感を抱きました。
講演会の二つ目は「オオムラサキ各個体群のバーコーティングについて」で全国3か所で採集したオオムラサキの個体から取ったDNA,RNAを調べると東日本のは原始的基本的な並びであるが岡山県のは明らかに基本配列が異なり、東より西に移ると変異しているのが証明される。
もっと全国細分化して遺伝子をコーディング出来れば進化の解明が進むとのお話で、生物界の進化の謎が明らかになっていくのが楽しみだ。

2024/11/01
オオムラサキ飼育ケージ内のエノキはいよいよ樹勢が衰え、植え替えるしか打つ手が無くなり、傘寿を迎えたのを機に、昔傾注した黒枝豆とサツマイモの栽培を再開したく、ケージを強固な防獣ネットで覆い、高さも3mに下げ、全体を日当りの良い南に移動し、他の野菜も植えて僅かでも自給に近づけたいと思っております。
自前で成虫の産卵→孵化→幼虫→サナギ→羽化→成虫まで一回限りですが成し遂げた感動は忘れられません。兵庫丹波オオムラサキの会には引き続き参加し応援していく所存ですので、ご安心下さい。